キャンプでの地べたスタイル初心者向け完全ガイド

キャンプのスタイルは人それぞれですが、最近注目されているのがキャンプでの地べたスタイルです。

椅子を使わず、シートやマットを敷いて地面に直接座るこのスタイルは、自然との一体感を楽しめるのが魅力。特にソロキャンプやミニマル志向のキャンパーにはぴったりです。

でも、ただ座るだけじゃなくて、背もたれや座布団、クッションなどを上手に取り入れることで、驚くほど快適になります。テント内のレイアウト次第では、まるでお座敷のようにくつろげる空間も作れますよ。

一方で、ロースタイルとの違いや、腰痛になりやすい人への配慮、冬の寒さ対策、虫や雨への対処など、初心者が見落としがちなポイントもあります。子連れキャンプなら安全面にも気をつけたいところですね。

この記事では、地べたスタイルならではのメリットや便利グッズ、ギア選び、テーブルの使い方まで、役立つ情報をたっぷり紹介しています。

キャンプ地べたスタイルの魅力と注意点

ロースタイルとの違いを徹底解説

ロースタイルは“低めの椅子”が前提

ロースタイルは、名前のとおり低い座面の椅子やテーブルを使って、地面との距離を縮めるスタイルです。地面に直接座るわけではないため、ある程度の快適さを保ちながらも開放感を味わえます。

地べたスタイルは“地面に直接座る”

一方、地べたスタイルはクッションやマットなどを敷いたうえで、地面に直接座るキャンプスタイル。椅子を使わず、体全体が地面に近くなるぶん、より自然との一体感を楽しめるのが特徴です。

それぞれの特徴まとめ

以下に両者の違いを簡単にまとめました。

項目	ロースタイル	地べたスタイル
座る場所	低めの椅子に座る	地面に直接座る
使用ギア	ローチェア、ローテーブル	マット、座布団、クッション
快適性	腰にやさしい	自然との一体感がある
荷物の量	やや多め（椅子・テーブル必要）	少なめ（ミニマル志向向け）
地面との距離	やや近い	非常に近い

使うギアにも差が出る

ロースタイルでは専用のチェアやテーブルが必要ですが、地べたスタイルは必要最低限の道具で成立するため、荷物を減らしたいミニマル志向の方にもおすすめです。

地べたスタイルに向く椅子とは

背の低い折りたたみ椅子が便利

地べたスタイルに合わせるなら、高さのない座面が低い椅子がぴったりです。足を伸ばしたりあぐらをかいたりしやすい形状のものを選びましょう。

ローチェアよりも“座椅子”タイプが最適

アウトドア用の座椅子は、地面との一体感を損なわず、かつ腰への負担を和らげてくれる便利アイテムです。背もたれがあるだけで、かなり楽に座っていられますよ。

椅子の種類	特徴	向いている人
座椅子タイプ	背もたれあり・地面密着	腰痛対策したい人
脚なしクッションチェア	超軽量・コンパクト	荷物を極力減らしたい人
ローチェア（高さ20cm以下）	低いけどやや高さあり	足を伸ばして座りたい人

使わない選択もアリ

もちろん、椅子を使わずマットやラグのみで完結する人も多くいます。その場合は、座布団やシートで座面のクッション性を高めるのがコツです。

おすすめアイテム

超軽量でコンパクトなアウトドアチェアです。重量わずか490gでありながら、耐荷重は120kgと頑丈な作りです。

座面が低く設計されており、地べたスタイルにもマッチします。組み立ても簡単で、収納時はペットボトルサイズに収まるため、持ち運びにも便利です。

地べたスタイルでも、ちょっと腰掛けたいときに便利なローチェア。

座面が低く、安定感も抜群。折りたたみ式でコンパクトに収納できるので、持ち運びもラクラク。キャンプだけでなく、ピクニックや運動会などでも活躍しますよ。

背もたれや座布団の活用方法

背もたれがあるだけで腰の疲れが軽減

背もたれ付きの座布団やアウトドア座椅子は、長時間座る際の姿勢をサポートしてくれます。背中を預けることができるだけで、地べたスタイルの快適性はグッと上がります。

座布団やクッションは2枚重ねもアリ

地面の凹凸や冷たさを直接感じにくくするには、クッション性のある座布団や厚めのマットが効果的です。2枚重ねたり、厚さを選べるタイプも試してみると良いでしょう。

軽量・コンパクトなものを選ぼう

移動や収納のしやすさを考えると、かさばらず軽いタイプがおすすめです。収納性と快適性を両立できるものが理想ですね。

腰痛になりやすい人への対策

腰を支えるギアの工夫が重要

長時間の直座りは腰に負担がかかるため、姿勢をサポートしてくれるアイテムを使うのがポイントです。座面の厚みや背もたれの有無で疲労感が大きく変わってきます。

こまめな姿勢の調整も大切

地べたに座る際は、姿勢を一定に保ちすぎず、こまめに足を組み替えたり体勢を変えることも腰痛防止になります。

マットとグランドシートも見直そう

前述の通り、底冷えや衝撃が腰に響くこともあるため、断熱性の高いマットやグランドシートを使うことで負担を軽減できます。

冬の寒さ対策におすすめの寝具

地面からの冷気は想像以上に強い

冬場の地面は冷たく、マットなしで寝ると体温がじわじわ奪われてしまいます。まずは「下からの冷え」をブロックする工夫が必要です。

レイヤーを重ねて保温性を確保

寝袋だけに頼らず、グランドシート→断熱マット→シュラフのように、地面との間に複数の層をつくると、冷えにくくなります。

寝具の収納・持ち運びも忘れずに

暖かさ重視のアイテムはかさばる傾向があるため、コンプレッションバッグなどを使って収納を工夫しましょう。冬キャンプでは「軽さ」よりも「暖かさ」が優先です。

おすすめアイテム

オールシーズン対応のこの寝袋は、封筒型でゆったりとした寝心地を提供。

内部は保温性に優れた素材を使用しており、寒い冬の夜も快適に過ごせます。洗濯機で丸洗い可能なので、清潔に保てるのもポイントです。

冬の寒さ対策に最適な高性能シュラフ。ダウン素材で保温性が高く、寒い夜でも暖かく過ごせます。

広げて布団のようにも使えるので、寝心地も抜群。地べたスタイルの冬キャンプにぜひ取り入れてみてください。

ソロキャンプに地べたスタイルは最適？

荷物が少なく済むから身軽に動ける

地べたスタイルの大きな魅力の一つは、椅子や高いテーブルが不要になること。装備が最小限で済むので、徒歩キャンパーやバイクキャンパーにも人気です。

自由度は高いが体への負担もある

一方で、座る・寝る動作が多くなるため、長時間過ごすと体への負担を感じることもあります。ソロだと誰にも頼れないので、自分に合ったアイテムを整えておくことが大切です。

快適性を高めるなら小物の工夫を

座布団やローテーブル、背もたれ付きの座椅子などをうまく取り入れると、ソロでも快適な地べたスタイルが実現できます。

地べたキャンプで使える便利グッズ

コンパクトで軽量なものが基本

地べたキャンプでは持ち物をコンパクトにまとめることが求められます。選ぶ際は「軽い・小さい・収納しやすい」かどうかをチェックしてみてください。

アイテム	用途・特徴
折りたたみ座布団	クッション性と携帯性を両立
低いローテーブル	食事や作業用
防水断熱グランドシート	地面の冷気・湿気を遮断
収納ボックス兼テーブル	収納＋テーブルの2WAY活用
ウインドスクリーン（風よけ）	焚き火やバーナーの火を安定させる

多用途に使えるギアがおすすめ

限られたスペースで複数の用途に使えるアイテムを選ぶと、荷物も減らせて便利です。たとえば収納ボックスがテーブルになったり、マットがラグ代わりになったりするような工夫です。

100均やホームセンターも活用しよう

実は100円ショップやホームセンターでも、使える地べた向けアイテムがたくさん見つかります。コストを抑えつつ、工夫次第で快適さは大きく変わりますよ。

おすすめアイテム

コンパクトに折りたためるこの座布団は、地べたスタイルの必需品。

クッション性が高く、長時間座ってもお尻が痛くなりにくいのが嬉しいポイント。カラーバリエーションも豊富で、自分のスタイルに合わせて選べます。

テーブル選びのポイントと工夫

地面との高さがカギになる

地べたスタイルに合うテーブルは、高さがポイントです。床に座ったまま使いやすい高さ10〜20cmほどのローテーブルが最適です。あまり高いと使いにくく、逆に低すぎても安定しません。

折りたたみ式＆軽量が理想

持ち運びのしやすさも重要です。ソロキャンプや徒歩スタイルなら、軽量なアルミ製や折りたたみ式のコンパクトテーブルが便利です。収納性の高さも見逃せません。

マルチに使えるとさらに便利

例えば、フタ付き収納ボックスをテーブル代わりにするなど、1つの道具を複数の用途に使うと荷物が減らせて効率的です。ちょっとしたアイデアで使い勝手が大きく変わります。

おすすめアイテム

地べたスタイルにぴったりの高さで、食事や作業がしやすい設計。アルミ製で軽量ながら耐久性も抜群。折りたたみ式で収納もコンパクトなので、持ち運びにも便利です。

地べたスタイルにぴったりのローテーブル。ステンレス製で熱に強く、熱い鍋やケトルもそのまま置けます。

組み立ても簡単で、収納時はコンパクトに。キャンプの調理や食事がぐっと快適になりますよ。

虫や雨から身を守るアイデア集

虫除けは“地面対策”がカギ

蚊やアリなどは地面から這ってくることもあるため、グランドシートの選び方が重要です。できれば厚みがあって虫の侵入を防げるものを選びましょう。

雨対策は“跳ね返り”にも注意

雨が降ったとき、地面からの水ハネや浸水が気になります。テントのスカート部分やタープの設置方法などにもひと工夫を加えることで、雨の日でも快適に過ごせます。

地面に近い分だけ、工夫も必要

前述のとおり、地べたスタイルは地面に近いぶん、虫や雨の影響を受けやすくなります。ちょっとした対策をしておくだけで、ストレスがぐんと減りますよ。

子連れキャンプでの注意点とは

地面が近い＝危険も近い

石や枝、虫、焚き火周りなど、地面には小さな子どもにとって危険なものが多くあります。テント周りの整理や導線の確保をしっかりしておくことが大切です。

長時間座るのは退屈になりやすい

子どもは動き回りたいもの。大人のように何時間も座って過ごすのは難しいため、短時間でも楽しめる遊びやアイテムを準備しておくと安心です。

小さな不便が大きなトラブルに

子連れだと、普段の“ちょっとした不便”がトラブルに直結することもあります。地べたスタイルの良さを活かしつつ、できるだけ「安全・快適」に過ごせる環境づくりがポイントです。

快適なキャンプ地べたスタイルを作るコツ

グランドシートやラグの選び方

グランドシートは“防水＆断熱”が基本

まずグランドシートは、テントの下に敷いて地面からの湿気や冷気を遮る役割があります。防水性はもちろん、地面の凹凸や冷たさを和らげる断熱性も重視しましょう。

ラグは“肌触りと保温性”で選ぶ

ラグはテント内の居心地を左右する大事なポイント。柔らかくて肌触りの良い素材を選ぶと、素足でも快適です。厚手のコットンや起毛素材がおすすめです。

組み合わせで快適度アップ

例えば、下に断熱シート、中間にグランドシート、上に厚手ラグの3層構造にすることで、底冷えしにくく快適に過ごせます。重ねる順番も大切なので工夫してみてください。

おすすめアイテム

このグランドシートは、耐水圧5,000mmの高性能で、地面からの湿気や冷気をしっかり遮断してくれます。

2人用サイズでコンパクトに収納できるので、ソロキャンプやデュオキャンプにぴったり。DODならではのスタイリッシュなデザインも魅力です。

アルミ蒸着加工により地面からの冷気を遮断し、断熱効果を発揮します。

防水性も備えているため、湿った地面でも安心して使用できます。広げるだけで簡単に設置でき、収納もコンパクトに収まります。

テント内レイアウトの実例と工夫

座る位置と動線を最初に決めよう

地べたスタイルでは「床に直接座る」ため、物の配置次第で過ごしやすさが大きく変わります。まずは座る位置を決め、出入口や寝床への動線を意識して配置を組み立てましょう。

最低限の動きで生活できる配置が理想

調理・食事・くつろぎ・就寝がスムーズに流れる配置がポイントです。無駄な動きが少ないだけで、テント内のストレスはかなり減ります。

子どもやペットがいる場合は安全優先

前述のとおり、子連れキャンプではレイアウトにも工夫が必要です。角のないアイテムを使ったり、ケーブル類を隠したりするなど、安心できる空間づくりも大切です。

地べたスタイルのメリットまとめ

開放感と自然との一体感が魅力

地面に近いことで、風の流れや草の匂い、木々の音までダイレクトに感じられます。地面と同じ目線で過ごす感覚は、チェアスタイルとはまた違う贅沢さがあります。

荷物が減る＝準備も撤収もラク

椅子や高いテーブルを持たないぶん、荷物がグッと減ります。コンパクトなキャンプをしたい人には理想的なスタイルです。

コストパフォーマンスも高い

高価なギアを揃えなくても楽しめるので、キャンプ初心者にもぴったりです。まずは低予算で始めて、少しずつ自分好みにアレンジしていけるのも、地べたスタイルの良さのひとつです。

初心者が陥りがちなデメリットとは

クッション性のなさで体が痛くなる

一番多いのが「長時間座っているとお尻や腰が痛くなる」問題。マットや座布団を敷かずに地面に直座りしてしまうと、身体への負担がかなり大きくなります。

荷物は減るが快適性も下がりがち

ギアが少なくて済むのは魅力ですが、何も対策をしていないと快適性は低めです。特に寒い時期や湿気の多い日は、地面からの影響をモロに受けてしまいます。

ありがちな失敗	予防・改善策
地面が硬くてお尻や腰が痛くなる	クッション性のある座布団を使用
冷え対策が不十分	断熱マットやインナーシートを使用
雨や汚れ対策が甘くて荷物が汚れる	グランドシート＋タープで保護
レイアウトがごちゃごちゃになる	事前に導線と収納場所を決めておく

「軽装＝快適」ではないことに注意

前述のように、最小限の装備で済むとはいえ、それがそのまま快適さにつながるわけではありません。最低限の準備をしっかりすることで、はじめて“気軽で快適”な地べたスタイルが成立します。

シートやマットの選び方と敷き方

地面対策の基本は“3層構造”

一般的には、①グランドシート、②断熱マット、③クッション性のあるラグやマットの順で敷くと快適です。それぞれの役割を知って、適切なものを選びましょう。

敷く順番やサイズもポイント

シート類はただ敷くだけではなく、テントのサイズや地面の状態に合わせて敷き方を工夫するのがコツです。特に端からの雨の侵入や、風でのズレにも注意が必要です。

滑り止め対策も忘れずに

マットの上で滑ってしまうと危険なので、滑り止め付きのシートやラグを使う、または滑り止めシートを間に挟むのも効果的です。細かい工夫が、快適なキャンプを支えてくれます。

おすすめアイテム

地べたスタイルキャンプに最適な断熱性とクッション性を兼ね備えています。厚さ1.5cmのEVA素材が地面からの冷気や湿気を遮断し、快適な座り心地を提供します。

軽量で折りたたみ可能なデザインは、持ち運びや収納にも便利です。耐久性にも優れており、長く愛用できるアイテムです。

キャンプでの地べたスタイルの特徴と知っておきたいポイント

• 地面に直接座ることで自然との一体感を味わえる
• ロースタイルよりもギアが少なくミニマル志向に合う
• 座椅子や低めの折りたたみ椅子が相性が良い
• 背もたれや座布団を使うと快適性が大きく向上する
• クッション性や断熱性のあるマットが腰への負担を軽減する
• 姿勢を変えながら座ることで腰痛のリスクを減らせる
• 冬は断熱マットやインナーシュラフで寒さ対策が必要
• ソロキャンプとの相性が良く身軽に行動できる
• 荷物が減るため設営・撤収がスムーズに済む
• 小型テントでも広々とした空間を作りやすい
• 地面に近いため虫や雨対策はしっかり行う必要がある
• 子連れキャンプでは安全確保と遊び場づくりが大切
• 地面対策にはグランドシート＋ラグの3層構造が効果的
• テーブルや収納は高さを抑えた軽量コンパクトなものが便利
• 初心者は快適性を軽視せず、最低限の装備を整えることが重要